たくさんあるヨガポーズの中で、特に見た目のインパクトが強いのが逆転のポーズです。一見難しそうですが、段階を踏んで行えば初心者でも取り組むことができます。逆転のポーズのポイントや注意点をご紹介します。

1.逆転のポーズとは

逆転のポーズとは?

「逆転のポーズ」と聞くと、逆立ちを思い浮かべる人もいるかもしれません。たしかに逆立ちも逆転のポーズのひとつですが、それ以外にも、逆立ちをした時と同じ効果が得られる逆転のポーズがたくさんあるんです。具体的には、頭の位置が腰や脚より低くなるポーズが、逆転のポーズと呼ばれています。難易度が低めのものもあるので、ヨガ初心者でも気軽に取り組むことができます。

2.逆転のポーズの効果

逆転のポーズの効果

血行促進

逆転のポーズには、血行不良を改善する効果があります。足を頭より高い位置に置くという、普段とは違う体勢を取ることで、あまり使わない筋肉が刺激され、血行がよくなります。全身を使うため血液が末端まで行き届き、冷えにも効果があります。さらに下半身に溜まりがちなリンパ液の循環もよくなるため、むくみも解消されます。
内臓機能の正常化
消化不良やぽっこりお腹の原因にもなる内臓下垂。逆転のポーズは、普段重力に引っ張られて下がりがちな内臓を、正常な位置に戻す効果があります。内臓機能が正常に戻ることで、便秘や下半身太りが解消され、すっきりした見た目になることができます。骨盤が圧迫されることが原因で起こる冷え、生理不順にも効果が期待できます。

体幹の強化

逆転のポーズでは、レベルが上がるほど体幹を強く使います。簡単な逆転のポーズでも、体を安定した状態に保つために体幹を使うため、毎日続けることで体幹をどんどん強くすることができます。猫背や出っ尻などの姿勢のクセや体の歪みも改善され、美姿勢に近づけますよ。

ストレス解消

逆転のポーズは、体だけでなく心にもいい影響があります。頭を下にすることで、脳に新鮮な血液や酸素が行き渡り、脳が活性化します。脳が活性化すると脳から出るホルモンのバランスが安定し、穏やかな気持ちになることができるのです。

疲労回復

ダイナミックな見た目の逆転のポーズですが、実はリラックス効果や疲労回復効果もあります。体幹を強く使うポーズだからこそ、ポーズ後に心地よい脱力感を味わえるのです。また、慣れてくると最小限の力でポーズを維持できるようになり、ポーズ中にもリラックスができます。一時的な効果だけでなく、続けることで疲れにくい体にもなれます。逆転のポーズは、ヨガで動いた後や寝る前などにおすすめなのです。

3.ヨガの逆転のポーズ

ガの逆転のポーズ

 

ハラアーサナ(鋤のポーズ)

初心者にも比較的取り組みやすいポーズです。脚の裏側の筋肉のストレッチができます。脚が地面につかなければ脚を浮かせたままでも大丈夫。脚を伸ばすのが辛ければ曲げたままでも大丈夫です。手は腰をサポートするか、手のひらを下にして地面に置きましょう。
首に負担がかかるので、寝違えなどで首に不安がある場合は行わないようにしましょう。また、ポーズ中は首を左右に動かさず、一点を見つめます。

カルナピーダアーサナ(耳を挟むポーズ)


ハラアーサナでは、体を伸ばすことが目的ですが、カルナピーダアーサナでは体をなるべくコンパクトにします。内臓を一時的に圧迫することで、開放した時の血液の流れが活発になります。太ももを耳の横に持ってくるのが完成形ですが、難しければ脚をなるべく体に近づけるところから始めましょう。

サーランバサルヴァーンガアーサナ(肩立ちのポーズ)

手だけや、頭と手の3点で行う逆立ちよりも難易度が低く、恐怖心もあまり感じないポーズです。全身の疲れを取ったり、内臓を正常な位置に戻したりする効果があります。肩からつま先までが一直線になるのが完成形ですが、始めは背中の上部も地面につけ、「く」の字になることから慣らしていきましょう。脚の上げ下げに反動をつけずに行うことで、ポーズの前後でも体幹を鍛えることができます。

サーランバシルシャーサナ(支えのある頭立ちのポーズ)

手のひらではなく肘から下を地面につける逆立ちのポーズです。不眠症改善やストレス解消、内臓機能の活性化など多くの効果があります。接地面が多いため、バランスを取ることはそこまで難しくありません。とはいえ難易度は高めなので、慣れるまでは誰かに補助してもらうか、壁に向かって行うようにしましょう。ポーズが安定したら深呼吸し、無駄な力を抜くようにします。キープ時間も10秒ほどから徐々に伸ばしていき、最終的には数分間ホールドできるようにします。

アドムカブリクシャーサナ(ハンドスタンド)

体幹の強さだけでなく、バランス感や柔軟性も必要になってくる難易度の高いポーズです。体幹や手首の強化、疲労回復、軽いうつにも効果があると言われています。肩立ちのポーズと、支えのある頭立ちのポーズをマスターしてから行うようにしましょう。肘が開くとうまくバランスが取れないので、ストラップを使ってもいいでしょう。このポーズも、最初は10秒から始め、徐々にキープ時間を長くしていきます。

4.逆転のポーズの注意点

逆転のポーズの注意点

逆転のポーズはヨガのポーズの中でも負荷が高く、ケガのリスクも高いため、適切な環境で、体調を整えて行う必要があります。注意点は以下の通りです。

安定する場所で行う

ヨガはマットの上で行うことが基本。もちろん逆転のポーズでもマットは必須です。ただし、柔らかすぎる場所ではかえってバランスが取りづらくなってしまいます。マットの厚みは6mm以下にとどめておいた方がいいでしょう。また、床が平らなこと、近くに障害物がないことも重要。特に脚を大きく振り上げるポーズでは、脚が物に当たりやすいため、十分な広さがある場所で行いましょう。

体を温めてから行う

逆転のポーズは、ストレッチなどで体の柔軟性を高めてから行いましょう。特に首や肩、手首など、負荷が集中する部分のストレッチは入念に。ポーズが取りやすくなるだけでなく、ケガの防止にもなります。

生理中は行わない

生理中は経血が逆流してしまう可能性があるため、逆転のポーズは行わないようにしましょう。生理中はヨガ自体は行ってもかまいませんが、体をあまり動かさないポーズで体を休めてあげることが大切です。

食後・入浴前後は行わない

食後は胃に血液が集まります。この時に逆転のポーズを行うと胃の血液が全身に回ってしまい、消化不良を起こしてしまう恐れがあります。また、逆転のポーズは、心臓への負担が大きいため、入浴前後に行うことも避けた方がいいでしょう。具体的には、食事後2時間と、入浴前後の30分は逆転のポーズは行わないようにします。

おわりに

 

体にも心にもうれしい効果のある逆転のポーズ。簡単なものからコツコツチャレンジしていけば、難易度が高いポーズもできるようになります。ポーズが決まった時の達成感も気持ちいいですよ。みなさんもぜひ、逆転のポーズでヘルシーな生活を送りましょう。