ヨガとの出会い

前職で体調を崩したのがきっかけです。「体調を整えたい」という気持ちよりも、とにかく今までと違うことをしたいと思い、リフレッシュ要素を期待してヨガに参加しました。のちにとんだ勘違いということがわかるのですが・・・

ヨガの魅力

ヨーガというのは月と似ていて、何も変わらないし何も答えてくれない。ただそこに永劫に在るだけ。私にとってはそれが魅力的なのかもしれません。

女性がヨガを行うメリット

女性にとって大事な要素というのはリズムだと思うんです。周期と言い換えてもいい。
いかに自分のリズムを知り、そのリズムとともにいられるか。ヨーガをしているとそれが段々わかってくる。
リズムがわかると、無理ができるときと無理をしてはいけないときがわかってくる。自分のふんばり時がわかってくる。
私は女性とか男性とか極論どうでもいいって思いますし、趣味嗜好的にはだいぶ男性に傾いている気がしなくもないんですけれど、今頂いている性がたまたま女性なので(笑)、じゃあその流れに逆らわずにやっていこうかな、と思えてきた頃からリズムが見えてきました。
それってヨーガと真剣に向き合うようになった頃からなんですよね。

ヨガを行なって変化したことや効果はありますか?

身体編

持久力がつきました。
もともと幼少期から体が弱く、すぐ疲れてしまいやすかった。アーサナプラクティスを続けることで肉体的疲労に耐えうるようになってきました。

心・意識編

白黒つけたい性格でしたが、白でも黒でもないものを受け入れられるようになったのが、本当に大きい変化です。

食事編

なんでもおいしい!と思えるようになりました。ゆっくり噛みしめて味わえるようになりましたし。昔は生命維持ができればなんでも良かったので(今考えると自分でもすごいなぁ(笑))。

ヨガを始めてから毎日続けていることはありますか?

自分に責任をもつこと。
全ては己からの発信である、という、ある種戒めに近いものでもあります。

ヨガを続けていくうえで気をつけることはありますか?

特にありません。やってみて何か違うと感じたら、またやり直せばいいです。

どんなヨガを伝えていきたいですか?

己との対話になりうるヨーガです。外面を変えるにせよ、内面を変えるにせよ、一度己と直面しなくては進めませんので、そのガイドとなるような指導ができるように日々修行です。

スートラやギーターのように大切にしているオススメの本

特定の一冊を勧めるというわけではないのですが、《読書》そのものについて少し述べさせてください。

たとえばある日、髪の毛を触ってみて「あ。なんか今日サラサラだな」と思うとします。でも、実はそれって、逆に手がガサガサだっただけだったりする(笑)。
でも手がガサガサという事実よりも髪の毛がサラサラという事実の方を真実にしたいから
「あ、なんか今日サラサラだな」の方をチョイスしやすい。特に私が、なんですけどね(笑)。
人というものは見たいものを見るから。見たくないもの・見なくていいものは五感に入ってきにくいものだから。

全てのものには必ず対のものがありますね。単純な概念でいうと、右と左。上と下。右だけでそれ以外にない、ということはありませんね。右があれば必ず左もある。
もしかしたら、「髪の毛はサラサラだし手もつるつる、以上!」ということもあるかもしれませんが(この喩え、しつこくてすみません)、大事なことは「髪の毛」と「手」の両方に目を向けられることだなと、私は思うんです。

読書をすると気づくことがあります。唯一無二の存在だと思っていた主人公にもライバルがいて、またそのライバルも素晴らしい信念のもとに存在していたり。
現時点で圧倒的主流だと思われていた理論に真っ向から反論する学術書があったり。
世界の片面しかみていなかったことに、もしくは凝り固まっていた思想の中でのうのうと暮らしていたことに、しばし愕然とし途方に暮れてしまうわけです。

もちろんあまりにも突拍子がなかったり、現在の未熟な自分ではまだ受け入れられないようなこともあったりして、志半ばで本を閉じることもあるわけですが、
けれども紆余曲折ありながら読書を繰り返していくと、自分の人生ではきっと経験しないようなことでも、多少認識はできるようになって、より他人に対しての理解や受け入れがしやすくなっていきます。
同じように自己の受け入れも可能です。とっても共感できる本に出会うと、それだけで自己肯定されている気分になります。「そうそう、そうなんだよね」と思える一冊がいつか悩んだときにふと心の中に浮かんできて、自分の後押しをしてくれることも多いです。

私は最近、改めてヨーガ哲学書を読み直しているのですが、同じ文面にも関わらず、5年前には一切心に残っていなかった文面が、鮮明に自分の目の前に浮かび上がってきてとてもびっくりしました。明らかに5年前の自分と今の自分では何かが変わっていて(変化が良いかどうかはさておき)、それはそれでとても心地よかったです。こうやって何回も何回も読みこんだり、ただ書物に触れたり、サットサンガを通したりして、学びを深めていけるのはやはり聖典ならではですね。

ヨーガほどダイレクトではないかもしれませんが、私にとっては読書という行為もまた、非常に有効な己との対話のツールなのです。

ヨーガも読書も強要するものではなく、その人にとってのタイミングで目の前に現れてくるものです。
とはいえ、もし、ちょっとでも読書に興味を持っていただけたら、それはすでに新しい世界の入り口に立っています。えいっ!と一冊、手に取ってみて、そしてペラペラとめくってみてください。たまたま目に飛び込んできた一文を読むだけでもいいんだと思います。
更にもし読書が日常的である方ならば、ぜひジャンルを変えてみてほしいです。誰かに適当に選んでもらったものでもいいですね。(私は先日勧められて、初めてハードボイルド小説なるものを読みました!めちゃくちゃかっこいい世界が広がっていましたよ!)

そして本を読み終えたら、ゆっくり空を見上げてみてください。大きく呼吸をしてみてください。
きっと何か、感じるものがあるはずですから。

長文に付き合ってくださりありがとうございました。

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著者情報

yogatowatashi_e_ichikawa

市川 瑛子さん

・Webサイト
Hot Yoga Studio LAVA

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