次々降りかかってくる仕事、家族、自分の将来・・・変化のスピードが速くなり、多くの情報が流れ込んでくるようになった今、私たちの頭の中はいつでも大小の考えごとでいっぱいです。毎日があという間に終わるけれど、先週何をしていたのかぼんやりしている・・・そんなあなたは黄信号。すこし立ち止まって心を整理する必要があるのかもしれません。今回は人気のマインドフル瞑想について考えていきます。

世界のトップ企業が注目するマインドフル瞑想って?

最近「マインドフル瞑想」が話題なのを知っていますか?雑誌「TIME」をはじめ、多くのメディアに取り上げられ、日本でも瞑想についての書籍が増えてきました。今までにない動きなのが、ビジネス界からも瞑想が注目を浴びていること。アップルやグーグルをはじめとした有名企業の間で、マインドフル瞑想を社員向けのプログラムとして積極的に取り入れる動きが広まっています。その背景には、アメリカでは、ストレスによる病気、生産性の低下などのために企業が巨額のコストを払っており、大きな社会問題になっていることがあります。こころのエクササイズといわれるマインドフルネスとは「今、この瞬間」に集中して、目の前のことをそのままに受け入れることで、欧米ではその効果について、多くの研究・報告が発表されています。

マインドフル瞑想は仕事にどんな効果があるの?

世界的な企業も注目するマインドフル瞑想、いったいどんな効果が仕事の面ではあるのでしょうか?ここでは代表的なものを4つ挙げてみます。

  • ストレスへの対処力がつき、免疫力がアップする
  • 目の前のことに集中できるようになり、生産性があがる
  • クリエイティブ、柔軟な発想ができる
  • 過去にとらわれすぎずに、適切な判断ができるようになる

どれも仕事をしている人なら「そうなりたい!」と思うものばかりですよね。実際に、スティーブ・ジョブズも大事なプレゼンの前には一人で壁に向かって瞑想をすることがよくあったとか。仕事だけでなく、穏やかに毎日暮らすためにも必要なことばかりなので、今働いていない人にもマインドフル瞑想はおすすめです。

早速トライ!5ステップでマインドフル瞑想

それでは、マインドフル瞑想の方法を紹介します。特別な道具は何もいりません。

1.安定した、心地よい姿勢をとる
椅子でも床でも、安定した場所に座ります。肩に力が入りすぎないように、上半身をすっと持ち上げます。天から頭頂部が吊り下げられているようなイメージです。

2.体に意識を向け、リラックスする
体に意識を向けて、今の自分の状態を感じます。どこに力がはいっているか?椅子の感触はどうか?自分の内側を感じながら、リラックスしてください。

3.呼吸に集中する
自分の吐く息と吸う息に集中します。最初のうちは、息の長さをカウントすると集中しやすいですよ。腹式呼吸でも、胸式呼吸でもOKです。

4.自分の動く心に気づく
そのうちに、頭の中にいろいろなことが思い浮かんできます。でも、それでいいんです。「あぁ、これが気になっいるんだな。」と認めてあげたら、その想いを手放して、再び呼吸に集中してください。これを5~7分ほど続けます。

5.再び体に意識を向け、目をひらく
目を閉じたまま、もう一度自分の体に意識を向けます。リラックスした体の状態を感じてください。そして、目を開きます。

こんな方法でもOK。気づいたときに気軽に瞑想

全然集中できない、瞑想ってなんだかとっつきにくい、疲れすぎていて無理・・・そんな人は「今、自分のしていることに集中する。」というところから始めてみてください。今自分がとりかかっている仕事にまずは没頭してみる、普段何気なく飲んでいるコーヒーの味や香りに意識を集中してみる、それだけでも十分瞑想への一歩になります。瞑想は長い時間の枠が必ずしも必要なわけではないので、できるところからまずやってみるという意識が大切です。何度も繰り返していくと、集中できる時間が長くなり、呼吸もゆったりと深いものになっていきますよ。

マインドフル瞑想で、ストレスと上手に付き合おう

瞑想と聞くと、心を無にしなければいけない難しいものと考えがちですが、目の前のことに集中することがポイントで、ほかのことがフワフワと思い浮かんでも、それでOKです。気軽にスタートできて、仕事にも普段にも良い効果がたくさんあるマインドフル瞑想をぜひ試してみてください。暮らしの中にマインドフル瞑想を取り入れて、ストレスの多い毎日でも、しなやかに笑顔でくらしたいですね。

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