ヨガと言うとスタジオや教室でヨガマットを敷いて行うイメージがあり、実際のクラスでも時間をかけて準備運動をしてポーズをとって、最後にリラクゼーションといった流れで行うことが多いですね。今回はそんなにヨガに時間が取れない忙しい方でも、いつでもどこでも簡単に行え、顔のたるみや腰痛、内臓機能の向上や便秘対策にもなる指ヨガについてご説明させて頂きます。


指ヨガの起源とは?

指ヨガは古典ヨガの1つである「リリヤヨガ」がもとになっています。リリヤヨガは筋力強化を目的とし、一般的なヨガである「ハタ・ヨガ」よりもトレーニング性が強く、どちらかというと男性に支持をされているヨガです。短期間で筋力をアップし全身の血流をよくして基礎代謝を高めることができます。指ヨガはリリヤヨガの中でも上半身を鍛える「合掌リリヤ」をもとにしています。

指ヨガの効果

指ヨガは手首や肩、胸、ひじを鍛える効果があります。行う場合は、背筋を伸ばして姿勢を正しますのでゆるんだ腹筋を引き上げ内臓の血流を良くして内臓機能の向上にも効果があります。

指ヨガのやり方例(基本編)

  1. 足を肩幅に開いて立つ、もしくは座ります。両手の指を大きく開いて胸の前で指先どうしを合わせます。
  2. 鼻で呼吸をしながら左右の親指を強く合わせます。順番に小指まで行います。力を入れ過ぎないように指を伸ばしたまま力を入れあいましょう。
  3. これを各指ごとに3回~5回呼吸をします。

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指ヨガは通常のヨガと組合わせる事で更に効果がアップします。では引き続いて指ヨガにひねりを加えたポーズのご説明をさせて頂きます。

指ヨガ+くびれのポーズ

  1. 足を肩幅くらいに開いて立つ、もしくは座ります。両手の指を大きく開いて胸の前で指先を軽く合わせておきます。息を吸いながら背筋を伸ばします。
  2. 息を吐きながら上体を右に大きくひねり基本の指ヨガを1セット行います。
  3. 吸いながら上体を正面に戻します。
  4. 息を吐きながら上体を大きく左にひねり基本の指ヨガを1セット行います。
  5. 息を吸いながら上体を正面に戻して基本の指ヨガを行います。

効果

このポーズはウエストのくびれを作り、腸や腰に刺激をあたえるため便秘や腰痛に効果があります。

指ヨガを行う場合のポイント

指ヨガは指だけを使うヨガになりますので、初心者の方からシニア層、運動が苦手なひとでも安心して行う事ができます。鼻から息を吸い、吐くときは鼻か口、どちらかやりやすいほうで呼吸をしましょう。食後は避け、妊娠中の方は医師の指示に従いましょう。

手の指は全身に通じている

東洋医学では「気(エネルギー)」と「血(血液)」の流れが滞りが病気の原因であると考えられています。気の流れを「経絡」と呼び、手の指先は経絡の入り口であり出口だとされています。そのため手のひらや指にはたくさんのツボがあり5本の指が体の各部位と対応していると考えられています。

一覧表

対応する部位 症状と効果
親指 顔 のど元 肌荒れ 顔のたるみ むくみ
冷え性 月経痛 月経の乱れ
人差し指 胸 腕 二の腕のたるみ バストのくずれ
疲労回復 二日酔い 眼精疲労
肩こり かぜ ぜんそく 胃炎
中指 脳 背中 腹部 腰痛 ストレス イライラ 不眠
薬指 腹部 下痢 便秘 膀胱炎 婦人科系疾患
小指 下半身のむくみ ひざ 股関節
便秘 下痢 膀胱炎

この様に指と体の内臓はつながっていて指ヨガを行うことでむくみや冷え性、便秘や下痢、ストレスの解消に役立ちます。さらに指ヨガを行うと心拍数がジョギングを10分行うのと同等の数字になるようです。このことから指ヨガは体の不調を取り除くと同時に高いダイエット効果も期待できます。

最後に

指ヨガは椅子に座りながらできるため仕事の合間やテレビを見ながらでも無理なく行う事ができます。時間をかけずに「もっと元気に、美しくなりたい」と願う現代人にはぴったりです。指ヨガをきっかけに自分のライフスタイルや自分の心と体を振り返える一助になれば幸いです。