アーユルヴェーダ ピッタ

アーユルヴェーダとは、インド大陸に伝わる伝統的な予防医学です。(詳しくはこちらを御覧ください。

アーユルヴェーダの考え方の根底に、五元素と呼ばれる5つの自然エネルギーがあります。地、水、火、風、空の5つであり、存在するあらゆるものはこれら5つのエネルギーから成っていると考えます。

この5つのエネルギーが互いに組み合わさり、大きくはトリドーシャと呼ばれるヴァータピッタカパという3つの性質に分けられます。

今回はそのうちの、火と水のエネルギーが組み合わさったピッタという性質についてお話します。

ピッタの性質

火と水のエネルギーが組み合わせから成るピッタは、ものの形を変える変換の働きを持ちます。熱さ、鋭さ、強さなどの性質を持ちます。

ピッタタイプの人の特徴

ピッタタイプの人は、モチベーションが高く、リーダーシップがあって知的な人。情熱を持って、ゴールに向かって力強く進んでいきます。しかし同時に、感情の起伏が激しく、すぐにイライラしたり批判的になったりしてしまいがち。また、みなぎる闘志ゆえに、見栄っ張りになることもあります。また、ものの形を変える働きというと、代表的なのが食べ物の形を変える消化という生命活動。火のエネルギーにより強い消化力があり、代謝の良さと水エネルギーも相まって汗かきさんが多い傾向にあります。ピッタが乱れてしまうと、強すぎる消化力により胸やけなど、消化器官に不調が出ることもあります。

ピッタをコントロールするには?

さて、時間帯や季節、年齢、食べ物、気候など、私たちは自分のエネルギーに影響をもたらすものに日々囲まれて生活しています。現在のライフスタイルを全て一気に見直すことはなかなか難しいですが、まず一つ何か変えてみましょう。
ピッタが増えすぎている方にお勧めしたいのは、通勤・通学のラッシュアワーを避けること。人が込み入った電車の中にいると、火と水のエネルギーがますます増えてしまいます。少し早起きして電車を何本かずらしてみる、電車よりバスが空いているならバスに乗る、気持ち良く自転車通勤にしてみる。心もリラックスして穏やかになり、ピッタを鎮静化することができます。
最近消化不良だな、と感じているあなたは、ピッタが減りすぎているのかもしれません。朝一番に、ヨガやウォーキングなど軽い運動をしてみましょう。5分や10分でも大丈夫。体が温まって、火のエネルギーが戻ってきますよ。

さて、あなたもアーユルヴェーダの知恵を、生活に取り入れてみませんか?